[コメント] ブラック&ホワイト(2012/米)
クリス・パインとトム・ハーディにバディ感が不足気味で、またリース・ウィザースプーンを巡る争いも適切な激化をしないが、そもそもウィザースプーンの魅力を創造することを怠っているために争いそのものの運びが強引で白こい。あるいは女のキャラクタには男二名を凌駕するエキセントリシティがほしい。
ここでも「脚本が悪い」という評言は慎みたい。問題はやはり演出家にある。たとえばウィザースプーンの親友役としてシーンの展開にアクセントを加えるべく投入されたチェルシー・ハンドラーが正しく機能しない(また、単に散発のギャグとしても冴えない)のは、マックGが各シーンと総体としての長篇劇の関係を調停できていないからではないか。ただし、そのように各シーンにふさわしい量感を見誤った演出は種々の細部に見所を提供していなくもないと云えなくもなく、全篇を通じた得失点差は零である。
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