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[コメント] 飛べ!フェニックス(1965/米)

アルドリッチほど「矜持」を描くのがうまい人を知らないのだけど、それは、翻って、「屈辱」を描くのがすげーうまいからなのだなあ、と再認識。
uyo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







大空港』より五年も前に作られているけど、これも一つのディザスタームービー。ひょっとしてその元祖?(なんてったってあのJ・Kも出ているし…)お医者さんとか、単純に「イイヒト」は、死んでしまうところとかリアル。軍曹は生き残るのにね。

「誰がボスだ」と確認されるところの屈辱感は出色ですね。その裏としての「おもちゃの飛行機」扱いも。アルドリッチは年齢的に、スチュワートのこだわりや、経験を信じた大胆さも、クリューガーの革新への渇望も両方判って心を寄せて演出していると思う。腹心たるアッテンボローは、「合衆国最後の日」でも同じような役どころのキャラがいましたが、おいしい役ですね〜〜。キャプテンと発電機をはさんで、微笑みあうだけの和解シーン、たまりません。もう、キャプテンたら甘えん坊!

それから、キャプテンのキャプテンたる所以として、飛び立つ直前、最後に墓を振り返るところが本物のキャプテンだと思いました。

(評価:★5)

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