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[コメント] 藁の楯(2013/日)

愛する者を失ったとき、自分はどちら側になっているのだろう・・・
Hobbit☆

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この物語は、過去著名な作家さんやテレビコメンテーター達で幾たびも取り上げられてきたテーマである、その度に答えの出ない結果が得られている。今回も、その例に漏れることは無かったが、この作品は非常に痛烈な描写で様々な人々の内面を浮き上がらせている。この難しい描写を描ききっている役者の誰が欠けても、また、演技力の無い役者さんが入ったとしたら、この完成度まで持って行けることは無かっただろう。前半から後半まで一気に駆け抜け、終わった後も跡見が爽やかとは言い難い問題作であると感じる。

しかし、愛する者を失ったとき、自分は本当に、復讐を遂げる為に邁進するのだろうか、はたまた、復讐心を昇華し日々をひたむきに生きていくのだろうか。大沢たかお さんが演じた役通り矛盾を感じたまま生きていく事が最善の道であることは、簡単に理解が出来る。しかし、自分がその状況に置かれたとき、果たして今のままいられるだろうか??自信は全く無い。

藤原竜也さんが言った、最後の最後のセリフが作者の痛烈な想いだろう。悪は最後の最後まで直らない、私もそう思う、だからこそ自信が無くなった。非常に考えさせられる作品である怪作であった。

でも、金の為に殺人を犯す人達は、あそこまでいないだろう!ちょっと演出にこだわりすぎていた所が残念ながら原点−1点であった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)寒山拾得

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