[コメント] きっと、うまくいく(2009/インド)
立身出世に対する実にあっけらかんとした肯定も含め、軍隊もののハリウッド・ミュージカルにやたら似ているが、撮影のどうしようもなさはいつものボリウッド。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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冒頭のタクシータダ乗りの件では、車夫馬蹄の輩という蔑視語を久々に思い出した。こういう人の迷惑顧みない演出で観客が笑うと思っているレベルの映画であり、以下も友人の危篤の父親の扱い等で同様の演出は頻発される。邦画でも以前はこの手の方法はよく使われたもので、特にライバルの友人の扱いなどかつてのアイドル映画にはなくてはならないキャラで、ある種懐かしいと云えば懐かしいものだが、あざとい映画に付き合わされたという感想に変わりはない。しかも3時間も。収束は開いた口が塞がらなかった。要は天才がガリ勉をからかっただけじゃないの。
校長が結婚式の娘を奪われて、楽隊のラッパだかの口を手でふさいで演奏を止めさせるシーン、あれ、映画っぽいこともするじゃないか、と思わせたのはこのワンシーンだけだった。件のハリウッド・ミュージカルが幾らコメディめかして下らない出世礼賛の作品を撮ろうと、撮影だけは志高かったのと好対照だ。今や発展途上などと気を遣う必要はさらさらない。これほどレベルの低い映画をつくってノンシャランとしているのはインドぐらいではないだろうか。
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