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[コメント] マジック・マイク(2012/米)

正攻法に背を向けてひねくれた態度を取ることが格好よいと思い込む年頃が続いているスティーヴン・ソダバーグは題材の旨味を引き立てることよりも自らのスタイルを優先し、男性脱衣演芸を舞台とする夢追う若者の物語を扱う本作でも、語りと画面から熱気も生々しさも奪い去って悦か何かに入っている様子。
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ソダバーグは様々なジャンルで意欲的に作品を残してきたが、それぞれのジャンルの流儀に則って器用に映画を商品化した演出職人ではない。むしろその多くにおいて、(非常に大雑把な物云いだけども)画面を小綺麗に取り繕い、作中人物を突き放し、物語展開いかんにかかわらず語りを平熱に保つというスタイルが尊重されている。その意味で彼を「作家」と呼ぶことは確かに許されるのだろう。そのジャンルと作家のスタイルが合致したり、もしくは逆にジャンルとスタイルの齟齬が妙味を生んで作品に面白さを与えたりしたこともあったのかもしれない。しかし『マジック・マイク』はその例に漏れる。

それとも、チャニング・テイタムらのショーに熱視線を送っていればよい映画だったのか。確かにテイタムの身のこなしは天晴れだ。だが演目自体はよく練られてもいなければ、個人的な期待を抱いていた稽古シーンも満足に捉えられていない。彼らもプロフェッショナルの端くれなのだろうから、私も『フル・モンティ』などと比較してこれを云っているのではない。『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』や『さすらいの女神(ディーバ)たち』に対する演芸クォリティの圧倒的な見劣りが作品そのものの説得性までも毀損している。

なぜか近年エキセントリックな役どころが続くマシュー・マコノヒーを面白がっていれば事足りる映画だ。と思う。エージェントでも変わったのか。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ペペロンチーノ[*]

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