[コメント] ガッチャマン(2013/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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棒読み学芸会の実写版『デビルマン』や、アートに懲りすぎて別世界になってしまった『CASSHERN』に比べたら、だいぶマシだとは思う。
タツノコプロ自体は懐が広いというか、リブート版のアニメ作品もかなりオリジナルとは異なる世界観を持ってきていたから、おそらく企画レベルでタツノコプロの人が絡んでいたとしてもゴーサインは出ていたであろう内容。
それもこれもさんざん酷評を聞いていたから許せるのかもしれないけど。
『宇宙戦艦ヤマト』の実写版も叩かれてはいたけど、よくよく過去のアニメ映画を思い出してみれば、結構忠実に再現しようと努力した跡は見られた。と思う。
翻って実写版の『ガッチャマン』は、名作になりえたのに詰めが甘かった印象。
あれだけの映像クオリティ(ハリウッドに比べればまだ見劣りはするけど)で、あれだけの役者たちを集められたなら(子役は最近にしてはちょっと大根だったけど)もっと面白くできただろうにと思う。
テーマ曲が使えないのは実写版ルパン同様、版権が邪魔したのかもしれないけど、せめてゴッド・フェニックスの数々のギミック(G1号がG5号の後ろから合体するとか)はオリジナルに沿ってほしかった。あと、科学忍法竜巻ファイターや火の鳥もオリジナル同様見せてほしかったなあ。個々人の武器がオリジナルに近いものだっただけに。
コスチュームのデザインは個人的にはギリギリセーフ。「実体を見せずに忍び寄る白い影」はオリジナル通りではあったけど、「影」感があんまりなかった上に、長距離飛びすぎだと思う。
ほかの方も書いてるけど、あんだけギャラクターを強力にしておいて、日本だけ無傷というのも変な話だし、仮に日本はセーフだったとしても、あんなに呑気にパーティーやオシャレなレストランで食事できたりっていうのが、チグハグな感じがして勿体なかった。
ツッコミどころはあるにはあったけど、もう少しディテールにこだわってくれたら、結構許せたんじゃないかなあ。本当に惜しい作品だ。
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