[コメント] 無理心中 日本の夏(1967/日)
この抽象表現と会話と展開がもたらす空虚感は、時代そのものだと思いますね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
といっても私この時代にまだ生まれていませんので、感覚として申し上げているのですが、要するに大島渚監督にとって、安保闘争はひとつのハードル。
政治活動を映画化するということ自体が時代的に無理があって、それをかなり強引に映画化した経緯がありますよね。
いずれも反政府、政治的な映画ですよね。
体制と戦う、という意思が映像に浮きだされる映画。
それから少し時間が経過して、この映画がモノクロでシンプルに、意味不明なセリフで構成されている現実。
それはこの映画を見終えて思うことですが、
「何もなかった=皆無」
ということ。
そう感じました。
この皆無=無常感をこれだけエネルギッシュに映像化して、映画として成立させるパワーがすごいなーと・・・
次のステップへ進化する大島渚監督の苦悩が読み取れる作品とも言えますかね。
2010/10/19 自宅
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