[コメント] キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014/米)
茶番に社会的実体を与えようとすると却ってリアリズムの苦悶に陥る。各人の運動能力の秤量に由来する負荷はスタンのIDクライシスのヒロイズムを損なう。レッドフォード劇場は月面のようなその顔の古層にエヴァンスの嘘くさいスリックな相貌を告発させる。
レッドフォードのニヤケは薄皮一枚でマンガを支える緊張の張力に過ぎないが、湧き上がるニヤニヤを我意だと誤認したとき、彼は80年代アニメメカを事物として発効させる権能を得る。認知不良を貶位させる老女ジェニー・アガターの大立ち回りは一種の蝕である。しかも文字通り薄皮一枚が剝がれるのだ。
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