[コメント] さよならゲーム(1988/米)
これぞリアルな大人の恋愛映画。歳は大人でも、子供みたいに臆病だったりムキになったり…。等身大でリアルな3人に共感。男性の脚本による女性の語り口が素晴らしい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「テーブルの上の物を全部はらい落としてHする」シーンはアメリカ映画で頻繁に見かけるけど、ヒロインがその後片づけをしているシーンは(知るかぎりでは)この映画が初めてではないでしょうか。
しかもその場面にかぶさる彼女のモノローグが「目覚める前にいなくなった男なんて初めてじゃない。でも私に朝食を作って去ったのは彼だけだ」。そういえば以前に彼女が彼の家に怒鳴り込んでいった時も、30後半の独身男がわびしくアイロンがけしている最中だったし、独り身で几帳面な男の性格描写が細かい。細かいからリアルで微笑ましい。
彼女のキャラクターが作り物じゃなくて、本当に生きているかのようなモノローグ。でも彼女が自分自身で気付いていない本当の気持ちは語らせず、そこはサランドンの力量で表現される。とにかく女性の描写が現実離れしてない。
ラストシーン、ある小雨の降る日、自宅に帰ると玄関ポーチに彼がいる。でも決してボロボロ泣きながら駆け寄って抱きついたりしない。大声で怒鳴ってその後激しいキスをしたりしない(あ、『フィッシャー・キング』にありましたね…。あれはあれで好きですが)。内心驚いてるけど、静かに隣に座って近況を聞く。で、話してるうちに笑いながら自然に涙が出てしまう。本当に現実ならこうだろうなぁ…と思う。
もちろん、男性陣も素晴らしい名演です。3人とも、これだけ素晴らしいチームと脚本で演技できて楽しかったはずです。
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