[コメント] ズートピア(2016/米)
作中動物の種的特徴は作劇とキャラクタ造型には念入りに織り込まれても、活劇には存分に反映しない（最良のアクションは「電車」がもたらすだろう）。真に種々雑多の動物からなる活劇を目指したならば、鳥類による飛行アクションを無視するはずがない。総じて、ここでは非哺乳類の排斥が行き過ぎている。
だから映画は『ズートピア』を、すなわち〈動物＋ユートピア〉ではなく、あくまでも〈動物園＋ユートピア〉を標榜する。「動物園」が前提する分類学の恣意的行使を踏襲して映画は構想される。
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