[コメント] 追憶の森(2015/米)
プチ秘境探検もの。しかも欧米人の考えがちな神秘が出演日本人には備わっている。仕方ないことではあるのだが、事もあろうに渡辺のファンタジックさを見せつけられてしまうと非常に気恥ずかしく切ないのだ。日本で一本映画を撮ろうとしたガス・ヴァン・サントにとっては青木ヶ原は必要条件でなかった。まあ、エキゾチズムの発露でしかない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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要するに渡辺謙は死者の霊魂の塊であり、主人公らを救おうとする森の妖精みたいなものだ。日本人がファンタジーやSFを撮ろうとする時、つい欧米系やハーフの俳優をファンタジックキャラに使用するのと大差はない。だが、こういう外国をついおとぎの国に見立ててしまう性癖はきちんとしたオトナに向けた作品を生み出し得ないし、我々も含めて恥じるべきものと考えたほうがいい。やるのなら自らをほじくり返して神秘の根っこを見い出すべきなのだ。
付記。まさか、アニメ『無敵超人ザンボット3』以外で「きいろ」という人名に出会えるとは思ってもみなかった。最初に台本のこの箇所を読まされた渡辺の心中は察して余りある。
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