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[コメント] 殿、利息でござる!(2016/日)

物語的には金策とその道程、といたって単純。登場人物は多いが、キャストが適材適所で覚えやすい。難しい歴史用語や金銭価値等も随所で解説が入るためすんなり物語に没入できる。松田龍平山崎努のキャラクターが絶妙。羽生結弦の殿も似合っていてよい。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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松田龍平の役どころが彼の演技も相俟って物語の肝となる。

結果、ただの役人ではなく民意を汲み、殿にも億さず物言える優秀な人物であったため、物語は大団円を迎えることとなる。

浅野屋甚内・穀田屋十三郎を召抱えるのではなく、甚内には酒蔵として精進させ酒の名を殿直筆で酒に命名するという褒美を取らせる按配も現実的でよい。

惜しむらくは穀田屋十三郎と先代・浅野屋甚内との間にあった誤解。

後に気づくのではなく、十三郎が養子に出される時点できっちりと親子の間でその理由が話し合われ納得の上で行われていれば、兄弟間の蟠りや父親への反感もなかったのに、と思う。

物語的には後に弟の視力の悪さや、聞いていないと思っていた勅語を十三郎がきっちり覚えていたという展開の方が面白いのはわかるのだが。

親子間の無駄な時間は極力なくした方がよいというのが僕の持論。

西村雅彦は安定のウザさ。

(評価:★5)

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