町山智弘さんがラジオでお勧めしていたので見てみた。

それ程怖いシーンがある訳ではないのだが、とにかく不気味だった。

突然驚かされたり、ものすごく気持ち悪いものに追いかけられたりというドキドキ感ではないのだが、「どうしようもない」「逃げ切れない」という虚脱感が残った。

ただホラーという観点で言えば、同じような『リング』の方がストーリーは秀逸だと思う。

でも、この作品は

「人間は生まれたら必ず死ぬ。死ぬという運命からは絶対に逃れられない。何かに没頭したり楽しんだり悲しんだりすることで、死の運命を意識していないでいるかもしれないけど、絶対に人は死ぬ。「IT」はそれが可視化されたものだ。その運命を乗り越えるための施策は金にまかせた「アンチエイジング」だったり「怪しい宗教や健康療法」ではなく、「愛」つまり他人と愛し合うこと（「IT」を移す／受け入れる）であり、その恐怖は人生を次の生命に託すことで克服されるものなのだ。」

ということだと理解しました。愛があれば愛している相手から「IT」を引き受けることに躊躇は無い。ただ「IT」の恐怖から逃れたいためにエッチをするのであれば、不安からは逃れられない。