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[コメント] サイの季節(2012/イラク=トルコ)

ブルジョワのイケメン詩人と金のない汚らしいオッサンを対比させておいて後者をヒール扱いするのでは共感の行き場がない。現代編ではこの立場が逆転してるから共感の誘導が余計に錯綜してくる。
disjunctive

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







妻の追跡と追慕という課題が早々に放棄され、オッサンの内宇宙に停留する展開が戸惑わせる。本当の課題は別のところにあって、穴兄弟に似た友誼に類するものがオッサンらを結びつけることで過去と現在のオッサンらの立場の捻じれが整理されるのである。これを女性憎悪と解せば、女の魔性に取り込まれたオッサンらの惨劇となる。女の心理に接近すれば、勝手に盛り上がるオッサン連から取り残された女の孤立が見えてくる。

(評価:★4)

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