[コメント] 三姉妹〜雲南の子(2012/香港=仏)
状況の切り取り方に恣意性があるのは当然だとしても、家族構成の不審に受け手の関心を誘導する手管が語り手の恣意を隠しきれない。後背のロケーションが広漠であるから、状況が切り取られていることが余計意識される。
社会小説への志向に拙速のきらいがあって、見た目ほどに内省があるわけではない被写体にそれを付与しようとする。自覚のない孤独だからこそ観察者には応えるはずなのだが。子どもの本質的な不憫さと近代化論のごった煮は、本音を隠すような卑劣な印象すら与えかねない。
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