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[コメント] 哭声 コクソン(2016/韓国=米)

國村の怪演あっての本作だ、というのは誰もが異論のないところだろう。後は、それで結局物語はど何だったのだ、という問いが残る。
KEI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







そこで私も1つの解釈を示して見たい。ぶっちゃけ、祈祷師と國村は仲間で偽祈祷師+偽悪霊だったと思う。

証拠は2人共ふんどしをしていた事(笑)―韓国男はふんどしをしない?よく知りませんが。 ラストで祈祷師が大量の写真(國村のものと思われる)を持っていた事。そして祈祷師が、「バカが。エサを飲み込んでしまったか」と言った事だ。

元々‘悪霊’というエサで、村人から祈祷料をふんだくる計画だった。がその悪霊役(國村)が自分は悪霊か否かという‘存在の問い’にのめり込んでしまい、この村付近にズルズルと居続けてしまった。悪霊が在るという噂が広がった後は、遠くへ行くとかさっさと姿を消せばよかったのだ。

村人の狂人化は毒キノコによるものだろう。幻想を見せるものが有るというのは有名な話だ。が、‘ゾンビ’は別の解釈が必要だろう。これはよく分からない。

そして謎の若い女の正体だが、彼女は‘村の守り神’か、特に主人公の‘先祖の守護者(守り神)’と考えるのが妥当だろう。彼女の「行くなーー!」は虚偽が無い叫びだった。

ただ2人が偽物だとすると、2人の悪霊祓いシーン―本作中最高の盛り上がりを見せる―がつまらないものになってしまうのを危惧する。

この悪霊祓いを含め、後半は圧倒的な展開だが、時に表れる‘夢だった’という作者の夢の利用は少しズルい気もする。

ともかく筋の通った解釈を、作者が最後まで示さなかったのは残念だ。3.7点

(評価:★3)

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