[コメント] ジャッキー ファーストレディ最後の使命(2016/米=仏=チリ)
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JFK暗殺のストーリーをジャッキーの視点でみた作品。とはいっても、「暗殺の謎に踏み込む」とかではなく、あくまでも「妻」として「母」としてよりも、「ファーストレディー」として自分が何をするべきか、というポイントに絞っての映画化。
印象的なのは、副大統領の「宣誓」のシーン。もう「アメリカの主役」は変わってしまった。それを横目で見ているシーン。だからJFKを皆の「記憶に刻み付ける」ために何をすべきか。ある意味「わがまま」に映りかねないシーンを、説得力を持って示すジャッキーの姿は印象的でした。
ただ、やはり歴史の中では「添え物」のジャッキー。それを主人公にした時に、本来の中心人物のケネディが、どんな顔の俳優さんが演じているかすら、思い出せないぐらいに印象希薄でした。『大統領の執事の涙』ではマーズデン、『13デイズ』ではグリーンウッドなど、他の人が主人公の映画でも、それなりに名の知れた俳優が演じ、ちゃんと記憶に残っている。クラダップを記者役で使うぐらいなら、似せなくてもいいから、ケネディ役で、そしてちゃんとジャッキーと二人のシーンをもっと増やしてもいいと思う。そうしないと 「実話もの、ケネディものの映画を見た」気にならない。
私的に、主人公以上に印象的だったのが、ピーター・サースガード演じるロバート・ケネディだったりする。これは似せてきた? ジャッキーを支え、冷静に全体を見渡せる存在。そして、私たちはロバートに待つ「悲劇」を知っている。ジャッキー以上に感情移入できてしまう。
そして、映画全体を見たとき、いまひとつの印象でしたが、一つだけ。小さな女の子。この子が50年後、駐日大使として来日し、大使館のみんなと一緒に「恋ダンス」を踊ってくれたんだと思うと、感慨深い。
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