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[コメント] ジャッキー ファーストレディ最後の使命(2016/米=仏=チリ)

最初は副題が「大げさな」とおもったが、後から「なるほど」とちょっと思ってしまいました。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







JFK暗殺のストーリーをジャッキーの視点でみた作品。とはいっても、「暗殺の謎に踏み込む」とかではなく、あくまでも「妻」として「母」としてよりも、「ファーストレディー」として自分が何をするべきか、というポイントに絞っての映画化。

印象的なのは、副大統領の「宣誓」のシーン。もう「アメリカの主役」は変わってしまった。それを横目で見ているシーン。だからJFKを皆の「記憶に刻み付ける」ために何をすべきか。ある意味「わがまま」に映りかねないシーンを、説得力を持って示すジャッキーの姿は印象的でした。

ただ、やはり歴史の中では「添え物」のジャッキー。それを主人公にした時に、本来の中心人物のケネディが、どんな顔の俳優さんが演じているかすら、思い出せないぐらいに印象希薄でした。『大統領の執事の涙』ではマーズデン、『13デイズ』ではグリーンウッドなど、他の人が主人公の映画でも、それなりに名の知れた俳優が演じ、ちゃんと記憶に残っている。クラダップを記者役で使うぐらいなら、似せなくてもいいから、ケネディ役で、そしてちゃんとジャッキーと二人のシーンをもっと増やしてもいいと思う。そうしないと 「実話もの、ケネディものの映画を見た」気にならない。

私的に、主人公以上に印象的だったのが、ピーター・サースガード演じるロバート・ケネディだったりする。これは似せてきた? ジャッキーを支え、冷静に全体を見渡せる存在。そして、私たちはロバートに待つ「悲劇」を知っている。ジャッキー以上に感情移入できてしまう。

そして、映画全体を見たとき、いまひとつの印象でしたが、一つだけ。小さな女の子。この子が50年後、駐日大使として来日し、大使館のみんなと一緒に「恋ダンス」を踊ってくれたんだと思うと、感慨深い。

(評価:★3)

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