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[コメント] 機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY(2016/日)

1年戦争を舞台としたガンダムと冠する作品の中では一番のヒューマンドラマ。ガンダム作品で涙したのは本作が初めてかもしれない。サイコ・リユース・デバイスの表現や戦争で人が死んでいく様を最も克明に描いた作品といえる。ただ、不満な点もたくさんある。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







時代背景の設定がおかしい。

基本的に1年戦争期にアムロが搭乗するガンダム以外にガンダムを冠する(正確にはガンダムヘッドを有する)モビルスーツが出てくるOVAには基本的に★5つはつけられない性分。

ましてや、サイド4という辺境(ソロモンでもグラナダでもましてやア・バオア・クーでもない)の地域紛争に回されるガンダムが、アムロのガンダムよりも性能がいいなんて虫が良すぎる。

ムーア同胞団側・ジオン側双方のモビルスーツが背負っているバックパックにアームが付いてるなんておかしい。

この時期にダブルゼータ並みのツインビームライフルをガンダムが装備していることもおかしい。

メガバスーカランチャー並みの射程を持つ固定ビーム砲をジオンが持っていることもおかしい。

ここに投入されている武器・兵器をホワイトベースに、もしくはソロモン、グラナダ、ア・バオア・クーに回せよ!って言いたくもなる。

何だよ、フルアーマーガンダムってw

しかし、まぁ、それはバンダイさんの商魂と本作品の映像化の制作費との兼ね合いもあるから我慢するとして、物語的には秀逸だ。

名前も無き戦士たちの死に様がまざまざと見せ付けられる。

戦争の道具として四肢を切断される。

クスリで現実逃避する船長。

愛する者の死に直面する者々。

ここに描写されるひとつひとつの死は、僕が今まで観てきたどのガンダム作品よりも酷く悲しいものに見えた。(いや、正確にはオルフェンズ2期の後半もかなり泣けたが)

戦争の悲惨さを伝えるヒューマンドラマとしては異色の出来。

ガンダムを冠しない作品だっら間違いなく★5つを進呈しただろう。

(評価:★4)

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