[コメント] 警察日記 ブタ箱は満員(1961/日)
狙いは判らんでもないが、笑いを誘うべきパートの煮え切らなさがどうにも鼻につき、事件のための事件に見えてしまう。やはり暗い展開になっても小百合一家の窮状を掘り下げるべきではなかったか。…などと言えば、この話の存在意義自体が揺らいでしまうのだろうが。
やはり、この1時間ちょっとのワクで警察応援歌を奏でること自体が無理だったように感じる。この頃の田舎描写というと、上から下までどこかユーモラスというよりは頭のネジが抜けた粗忽ものばかりのように描くのが常道であったようで、逆説的パラダイスというよりはぬるま湯集落と見えてしまうのだ。
…ここまで笑いものにされる故郷に愛着を持てというのも無理な話で、極論すれば若い者に逃げられる田舎というもののカリカチュアを晒すという、随分と罪深い話のひとつに見られても文句は言えないだろう。
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