[コメント] あさがくるまえに(2016/仏=ベルギー)
とても静かに淡々と描かれているが、かなり激しい感情の揺さぶりを伴う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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簡単に言ってしまえば、ある移植手術の、ドナーとレシピエントの話。そのなかで映画のテーマに不必要なものは省略されている(事故後の、恋人や、運転していた友人の描写)。シモンの両親の、悲しむ間もない選択を迫られる。こうした場面で、移植を勧める医師というのは、家族にとって残酷だ。その背後には、移植手術を待つ、山のような患者たちが待っている。その為には、心を鬼にしないといけない。嫌われようとも、憎まれようとも、罵れようとも。
そしてレシピエント側の話。彼女にも日常があり、愛する二人の息子がいる。彼女も移植手術を待つ、山のような患者の一人。今回彼女が選ばれたのはほんの偶然。そして心臓以外の臓器にも、彼女と同じような物語がたくさんあったことだろう。しかし彼女の元恋人が家を訪ねるシーンだけは、少し余分に感じました。
そして手術。シモンに恋人が選んだ好きな音楽を聞かせてあげるシーンは、とっても優しく感じた。二人の息子が心配する中、移植手術が行われた。彼女が目を覚ました時は とても爽やかな「朝」の感じがした。それは新しい命の始まりを感じさせるようでもあった。
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