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[コメント] あさがくるまえに(2016/仏=ベルギー)

ストーリーの強弱のつけ方がユニーク。てっきり臓器提供をする家族の苦悩にスポットが当たると思い込んでいたが良い意味で裏切られた。坂の下り上りが象徴的に撮られているなど、映像面でも見所多数。
irodori

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭、家の窓から道へ飛び降りて、そこから自転車で下り坂をくだっていくシモン。つかみの映像としては文句なし。

中盤、ジュリエッタが乗るケーブルカーを追いかけて自転車を必死でこぐシモン。淡い恋愛模様もさらっと描かれる。

そして終盤、一仕事を終えたあとバイクで海岸沿いの道を上っていくトマ。上り坂なうえ、天気も景色も良く、前向きな前途を示している。

さらに映像面では、サーフィンシーンもさることながら、事故直前のシーンで、風力発電の風車が並ぶ直線の道で眠くなったドライバーの視点から、道路に海面の映像が重なってくるさまが、眠気を催した様子を的確に表しているように感じられて印象に残った。

また、2度ある手術シーンが、思いのほかしっかり撮られていたことにも驚いた。 ラストのクレールの表情も、映画の締めくくりにふさわしい。

(評価:★4)

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