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[コメント] 宇宙からのメッセージ(1978/日)

小学校も高学年なら卒業するレベルの愚作。宇宙船が腹見せて地表を舐める丸写しショットやベバ2号なるR2-D2のパクリは、邦画の自尊心はないのかと情けなくなる。劇伴がショスタコーヴィッチの丸パクリなのも恥ずかしい。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







竹槍SFと呼ばれたらしい。製作費10億円。『スターウォーズ』(77)は29億7千万円。製作にはかの東北新社も参入している。矢島信男の特撮はいつも通りで、宇宙暴走族と宇宙ポリスの逃走と追跡、その劇伴も潰れかけのスーパーでかかっていたような軽快なロックンロール。天本成田の悪人親子は登場時がいちばん面白く、以降は大して生かされていない。ベバ2号は歩哨に立ったりしてときどき笑える。

「戦争なんかまっぴらだね」「お前のパパは戦争で儲けたんじゃないか」みたいな会話でいつもの深作節が聞けるのは芳しい処(このメイアなるブルジョアお嬢さんの吹き替えが岡本茉利)。「命より名誉」で纏まる運命はありがちで、そこに批評が介在しないのは子供向きの子供向きたる所以だろう。深作はジャンル開拓にいつも意欲的だったという批評があったが、太鼓持ちとはそんなこと書くものかと思った。東映の色んな企画と密接な位置にいたということなんだろう。作家主義の観客に、それは不幸に映るのだった。

(評価:★1)

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