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[コメント] レディ・バード(2017/米)

父と子と聖霊の御名において。母と街と自分の名前について。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







父と子と聖霊の御名において、アーメン。この映画は、まるでそのカトリックの祈りに呼応するかのように、嫌いだったり反抗したりしていた「母と街と自分の名前」について「受け容れる」までの物語です。

「受け容れる」とは「大人になること」です。

若い時は早く「大人」になりたいんですよ。エッチも含めて。でも、思い通りにならなくてジタバタしているうちは、まだ大人になれない(そのジタバタが若さの特権でもあるのですが)。

この手の「痛い系ティーン女子映画」は嫌いじゃないんですが、公開時はちょっと食傷気味だったんですよね。結果、『バービー』より後に観ることに。『バービー』と前後しちゃいましたが、根底に流れるものは同じなのでしょう。非常にテンポよく、密度も濃く、ドライブでの言い争いから始まり車を介して和解する構成も洒落てます。よくできた映画。

強いて言えば、グレタ・ガーウィグ自身の出身地サクラメントの位置付けが分からないんですよね。カリフォルニア州だけどロサンゼルスじゃないわけでしょ。神奈川だけど横浜じゃない平塚みたいなもの?

(2023.09.03 Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて鑑賞)

(評価:★4)

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