[コメント] あいつと私(1961/日)
ブルジョアジーのあからさまな愉しみ、と言うか、恥知らずな愉しみと言ったものか…。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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大学生たちは、時代ゆえというかまるで中学生のようにセックスの事を知りたがり、知識を貪っては他者の意識を分析したがる。可愛らしいものだと言えばそれまでなのだが、主人公が裕次郎だからこそ、その背後からボンボンの嫌味ったらしさ加減が露骨に臭ってくる。
それだけならまだいい。裕次郎のヰタ・セクスアリスについてといい、またその母の「ナチスもやった」という優良遺伝子を残すための出産といい、普通の子供なら我慢できないであろう話を聞いた裕次郎は、きわめて「ママのお気に入り」らしいやり方で自分の抱えるわだかまりに決着をつけるのだ。正直この親子には、というかこの物語には呆れ果てた。
当時の若者はこれを観て「さすがタフガイ」とでも思ったのであろうか。それがどうあれ、つつしみのないこういう作品よりは、真面目な態度で作られたポルノ映画のほうがずっと好感がもてるのは確かなのである。
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