[コメント] 真昼の死闘(1970/米)
矢が飛んでくる瞬間の唐突さやその矢を引き抜くシーンの粘着的な描写にシーゲルのユニックさがある。時折のズームアップが興を醒ますほかは、ガブリエル・フィゲロアの撮影は概ねすばらしい。だが、とりあえずはロケハン(および美術)の勝利と云ってよいだろう。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まず冒頭のシャーリー・マクレーンが襲われるシーンのロケ地がいい。マクレーンが見上げる稜線にクリント・イーストウッドが隠れる大きさの岩がぼてんとあって、実に面白い画を作り出している。続いてのガラガラヘビが出る遺跡(?)のような場所も目を惹くし、全篇メキシコロケの甲斐があるシーンばかりだ。
それにしても、ダイナマイトで決してしまう勝負には(特に『リオ・ブラボー』なんかがそうですけど)遊戯的な大らかさがあっていいなあ。この映画の空気感にも合っているし。ここではその大らかなダイナマイト攻撃の後に剣が腕を斬り飛ばしたりといった生々しいショットがあって、この奇妙なねじれの感覚のあるアクション演出もなかなか面白い。
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