[コメント] 劇場版 テレクラキャノンボール2013(2014/日)
職業的使命を逆手にとって軽やかに常識から飛翔し、SEXで遊ぶAV監督たちのオープンマインドと、お決まりのように素人女が抱え込んいる「心のいわく」など無視して、作品から深刻さを排除する男目線の徹底ぶりに、爽快さとともに怖さを感じないわけではない。
この「映画」の底流には、明らかに女性を蔑視する思考が流れている。とはいえ男たちは、被写体となった女たちをゲームのコマとして利用しつつも、常に敬意をもって接しているのもまた事実だ。この女と男のやりとりに、思わず爆笑してしまう我々の後ろめたさこそが、人の心の奥に巣くう差別意識のやっかいさの証しなのだろう。
そもそもこれは「映画」なのだろうか、などと考える不毛はやめたことを記しておく。ハンディカムを、まるで身体の一部のように変幻自在に扱うAV監督たちの姿に、次の「映画」の可能性が潜んでいる気がしたので。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。