[コメント] 特捜部Q Pからのメッセージ(2016/デンマーク)
北欧独特の暗めのトーンと、偏屈でぶっきらぼうなカールとそれを時にイラつきながらも面白がる相棒アサドのコンビがシリーズを追うごとに味わい深くなってくる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
捜査の腕は良いのに結婚に失敗したカールが、世捨て人的な日々を送りイジケて心を開かない設定が、陽気なローサと前向きでまっすぐな性格のアサドとの対比で生きてくる。特に今回は宗教にしばられるという犯行の背景が、複雑な心理描写となっているのだ。
やみくもに崇拝しその信仰にしばられるのではなく、「死後天国に行かれるからではなく、偉大な存在として神を信じる」というアサドに、犯人(犯行の動機となった過去)とは正反対の宗教観を言わしめた点を評価したい。
殺人事件のコールドケースを、ひらめきと丁寧な調査で解決していく特捜部Qだが、後半の追跡や銃撃戦はややご都合主義にまとまってしまっている点が惜しい。
早川書房からオリジナル翻訳版が以下3点は出版済(2019年9月現在)なので、次作を期待している。 特捜部Q―知りすぎたマルコ 特捜部Q―吊された少女 特捜部Q―自撮りする女たち
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。