[コメント] デッドラインU.S.A.(1952/米)
新聞の「告別式」シーンの中で主力となる記者メンバーをさらりと紹介する手際の良さといい、「(残酷な写真を含め)煽情的な記事は載せない。良心あるニュースを読者に届ける」というボガート編集長の信念を結末(オチ)に上手いこと結びつける話の運び方といい、脚本家でもあるリチャード・ブルックスのストーリーテラーぶりに感心。
90分というコンパクトな時間内に社会的なメッセージも盛り込んで、きっちりした娯楽作品に仕上げる。ハリウッド黄金期の底力を感じた。
同時代の邦画作品である『暴力の街』(1950年)でも、ペンの力(新聞というマスメディアの力)で不当な暴力と戦うんだ、という熱い題材の作品が製作されている。マスメディアが自分たちの理想を信じて疑わなかった(あるいは、そのような宣伝をかけていた)時代だったんだろうか?
新聞の情報発信力が弱まった現代とは違い、当時それだけ影響力があるメディア媒体だったんだと思い知らされる。
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