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[コメント] 007/ムーンレイカー(1979/英)

笑える部分と、それを通り越して呆れる演出が混在。前作『私を愛したスパイ』の成功が悪い影響を与えたか?
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 前作『私を愛したスパイ』の続きでコメディ・タッチで描かれるが、前作でのバランスはどこへやら。ほとんどギャグ映画と化してしまった。派手さだけは無茶苦茶にあるんだけど、その大部分は殆ど馬鹿やってるだけ…いや、これはこれで一つの味ではあるんだが。その味がとにかく大味になってしまってるよ。

 宇宙へ飛ぶボンドってのは、確かに大風呂敷を広げたな!って感じではあったが、宇宙遊泳のシーンなんかは、SFって言うよりむしろ、暗黒舞踏を観てる気分だ。

 ドラックス役のロンズデールや、前回から引き続き登場のキール扮するジョーズなど、キャラは確かに立ってるけど、彼らのエキセントリックな演技が全部外した笑いになってしまったのが悲しいところだ。ジョーズのデートなんて観たくなかったし、ドラックスの死に様の情けなさなど、ちょっとなあ。

 更に刺客として登場する東洋人の殺し屋(シリーズではお馴染みだな)は何故か剣道着を着込み、竹刀で雄叫びをあげて突っ込んでくる…見てて面白いけど、殺し屋が夜中に声を上げるか!

 これに関しては、なるだけ頭を空っぽにして、ストーリーも考えず、目に見えるものを素直に楽しむことをお勧めする。

(評価:★3)

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