[コメント] ともしび(2017/仏=伊=ベルギー)
車窓から見える風景、ガラスに映り込む背景すべてが無意識に通り過ぎてゆく。アンナはそれらを目にはしていても空虚な心は埋められない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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シャーロット・ランプリングのシワやゆるんだ体躯が、人の年輪をとらえており、夫との見えない不和、息子に拒絶される過去、平静を装う苦悩と重なり、見ていて苦しい。
メトロ車内の乗客の行動や家政婦として働く家庭の人物たち、習い事で触れ合う人々みなが「個」としてなにものかを抱えている。平凡であるはずの日常の裏側には、タンスの裏に隠された写真のように、秘密が隠されているのだろう。
物語の詳細ははっきりと語られることはないのだけれど、アンナの内面を覗きながらどうすることもできないもやもやを抱えてしまう作品だった。
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