[コメント] ザ・スパイダースの大進撃(1968/日)
この作品を最後に中平康は日活を解雇されたそうだ。確かに画に60年代前半の絶頂期の、たたみかける推進力がなく、それでもときおり覗くその残滓の破天荒ぶりに虚を突かれもするが、少し痛々しくもある。そんななか和泉雅子の自然な存在感が目を引く。
いささか過剰にエキゾチック風味を垂れ流す真理アンヌの劇判がシタールなのは分かるが、植村謙二郎一味の暗躍や暴挙(ほとんどがホテルの部屋などの屋内の目線カメラ)のそれが、唐突にも祇園祭のお囃子のような雅楽なのには驚かされた。誰のアイディアなのだろうか。
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