[コメント] 劇場(2020/日)
これは演者・山崎賢人の責任というより、スクリプトと演出の問題だと思います。例えば、居酒屋(アダプタ)の店長のアパートから、桜並木のある遊歩道を、自転車二人乗りで帰るシーン。画面的には良いシーンだが、山崎がずっと一人で喋る演出は、その切なさよりも、違和感の方がまさってしまったと感じられる。
渋谷、下北沢、高円寺。本作も地方出身者と東京についての映画だ。なんか古めかしいとは思う。新しさの欠片もない。しかし、総ての映画が新しさを目指す必要などないし、総ての映画に必要なのは映画らしさなのだから。
ラストシーケンスは、こゝまでと科白や演技が異なることから、あ、これがタイトルの意味なんだな、とすぐに気付く。最後になって、分かりやすい仕掛けがあるが、この演出も非常に納得しやすい素直な見せ方だ。いろんな映画で使われてきた手法だとも思いますが、映画らしくて良いと思う。
#備忘
・特に前半、井の頭線の電車待ちをして撮ったカットが多数あり。
・劇団名 「おろか」「まだ死んでません」
・画廊の猿の絵。猿のお面。猿みたいなジェスチャー。
・クリント・イーストウッドを誉めても機嫌が悪くなる、って面白い。
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