[コメント] 未知との遭遇(1977/米)
頭を働かせずに、芸術性だけを追って映画を作るとこうなる。意味不明なストーリーと登場人物の不可解な性格や行動は、ラリー・コーエンの映画と重なった。
(特に誰かから指摘されたわけではないが、前回のレビューは映画の内容以外の話が多いこと、そうなると、ただのスピルバーグいじめに見えることから、大幅に削減)
* * * * *
『A.I.』を観た直後の、僕と父の会話。
僕:「わかりにくい映画だったなあ。」
父:「テーマがわかっているだけ、まだましだよ。『未知との遭遇』のときには、テーマそのものがわからなかったから。」
* * * * *
僕はテーマがわからないとは思わなかった。現実の生活に退屈していた夢見がちな男が、夢のような第三種接近遭遇によって、生きる希望を見つける、といったところだろう。でもなあ……。
その場の思いつきでカメラを回して物語を組み立てたようにしか思えない。ラリー・コーエンの映画がこんな感じだった。
確かに芸術や感動は理屈を越えたものがある。しかし、物語は前後のつじつまを合わせたり、登場人物の動機を明確にしたり、理屈も必要になってくる。
映像美はあると思うから、リアルタイムに劇場で観ていたら、もっとよい点をつけていたかもしれない。でも、平成『ゴジラ』の光線乱射や、ネオンやスピナーのランプが印象的な『ブレードランナー』、それに『インデペンデンス・デイ』を先に観てしまった、最近の若造の僕には、光にも円盤にも感動は薄い。(『インデペンデンス・デイ』なんて、もろにこの映画からのパクリだけどね)
※2001.11.21 点数を2から3に上げる。やっぱり、こういう神秘的、かつ、SFの入った映画には弱い。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。