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[コメント] ニューヨーク 親切なロシア料理店(2019/デンマーク=カナダ=スウェーデン=仏=独=英=米)

やさしい物語。クリスマス向けなんでしょうか。私は邦題に「NY、パリ、幸せ」のキーワードがあまりに多くて嫌になるが、この「ニューヨーク」は素直に受け入れました(上から)。
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ただし、「ロシア料理店」は本筋ではないので、ちょっと困ったが、まあいいでしょう(上から)。

原題の『The Kindness of Strangers』は直訳すると「見知らぬ人の親切」。これは英語の慣用句なのかな?その原題を体現しているのは、看護師のアリス。病院で不規則な勤務をして、教会でボランティアをして、カウンセリングの面倒も見て、ひたすら他人のために身を粉にして働く。それが彼女の支えになっているのかと思う。

ロシア料理店で働き始めたマーク。弟の不祥事のせいで投獄され、出所したばかり。友人の弁護士の力添えがあったようだ。「ダメダメ」な店だったロシア料理店をよくしようと頑張り始める。

不器用な青年ジェフ。仕事もミスをしてばかりで続かず、アパートも追い出されて、雪の中で路頭に迷う。

ロシア料理店のオーナーのティモフェイは、あまり経営には関心がないので、料理も適当。キャビアは缶詰。

そしてDVの夫から子供たちと逃げ出したクララ。彼女がこの映画で一番追いつめられる。しかし行動は無計画だ。逃げ出して、義父に頼ればなんとかなると思うが、断られ、そして子供とともにさまよう。行き当たりばったりで、服は盗む、靴は盗む、コートも盗む、食べ物も盗む。「盗まれて困る人からは盗んでない」とは、なんという言い草。しかし映画は「おとぎ話」だ。偶然に偶然が重なって、親切な人々に助けられる。

クララの頑張りがちょっと応援しづらいのと、ロシア料理が美味しそうじゃなかったので、残念だが、映画全体しては優しい映画だ。DV夫以外は皆善人でよかった。

(評価:★4)

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