[コメント] キル・チーム(2019/米)
題名の意味が本編で明らかになるが、「なるほど、軍隊はこうやって兵士を殺人者へと仕上げていくのか」と、慄然とするものがある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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子どもをも使った自爆テロという脅威にさらされているとはいえ、見せしめのように民間人を殺害し、その周辺の人々を従わせる。まさに地獄のような惨状である。
なぜ、このような泥沼という言葉では生ぬるいような凄惨な現実が生じているのか。その背景にある米軍のアフガニスタン駐留という大きな問題にこそ触れていないが、本作はその下で発生している戦争の生々しい現実を肌身で感じさせる。
その戦争の中で、個人の「良心」がいかに壊れていくのか、「俺が殺すんじゃない、俺たちが殺すんだ」という形で兵士をつくっていく。
その地獄の中で主人公が追い込まれて決断を下すシーン、そしてその後の兵営でのシーンこそ、今アメリカが海外で行なっている戦争の姿なのだろう。それをストレートに描いた勇気には敬服する。
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