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[コメント] セノーテ(2019/日=メキシコ)

冒頭「これは私たちの物語よ」と地元娘が宣誓して以降、フィルムはマヤ文明に憑依され続け、『2001年』の終盤を想起させるサイケ描写が暴走する。なんと自由な発想のドキュメンタリーだろうと目から鱗。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







凄まじいのが音響で、光が弾けるなか、水の外で語られるのか、対話がディープなエコーしながら響き渡る。針が振り切れただろう瞬間もあり、劇映画としては限界ギリギリだっただろう。

現地の生活は『木靴の木』のタッチで、蜜蜂が飼われ牛が解体され、カラフルな祭りが催される。そして、印象的な人々の顔が次々と記録される。河瀬『萌の朱雀』がちょっと想起される。

湖に降りて帰ってこなかった者の回想が伝聞されるなか、湖の底が舐めるように撮られ(緑のフィルターが挟まれているのか)ついには人骨のようなものが見える。そして横へ進むと鍾乳洞が広がる圧倒的な光景が現れる。吟遊詩人の唄が読まれる。

(評価:★4)

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