[コメント] ヘカテ(1982/仏=スイス)
この映画も、幻(まぼろし)。
ファム・ファタル(宿命の女)ものの最高傑作。退廃に溺れる男二人と女一人の構図、北アフリカの乾いた大地と甘い風、白いバルコニーとエロティックな抱擁、に溢れる映画の醍醐味。美貌のみが目を惹くタイプの蓮っ葉なタイプ、ローレン・ハットンの配役の勝利。終盤、あんなに遠い目で、判然としない淡い想い出を、現前と、今ここにある映像(=明滅する光、フィルム)で語られると、陶然とする他は無い。
●ダニエル・シュミット版、『シェルタリング・スカイ』を観たい。っていうか、俺の頭の中には、そいつが、もう出来上がっている。
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