[コメント] モーリタニアン 黒塗りの記録(2021/英)
原作未読ではあるが、実名を出し「The film is based on the true story」ではなく「This is a true story」という注意書きで始まるところがまた圧巻であった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ナンシーがモハメドゥに面会に訪れるシーンが何度かあるが、拷問、真実、疑惑、尊厳などが渦巻き、気迫がある。ジョディ・フォスター、タハール・ラヒムはもちろん、いつもでくの坊的なベネディクト・カンバーバッチが意外と良かった。
ナンシーが電話で話すシーンがあるのだが、受話器の内側から撮ったような方法があり面白いなと思っていると、後にモハメドゥが収容所で姿の見えない収容者「マルセイユ」と言葉を交わすシーンでは足元や周りを覆う布から外界をチラリと見せる方法など、人の心理状況を独特の撮影で表現していることも興味を惹かれる。ボカシやなめショットを挿入することで雰囲気を盛り上げてもいる。光の扱いも良い。
また、フィルムサイズを、回想シーンと現在シーンで変えてある点が興味深かった。こうすることで回想シーンは一層おもむきが出て作品に深みを持たせている。
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