[コメント] 愛なのに(2022/日)
愛という、人間が出現して以来の古い観念を現代に持ち上げて見つめた作品だと言えるか、、
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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プラトニックなのに愛を貫かせる強い愛、肉欲に変身するある愛の姿、との対比は面白いが、結局見えてくるのは愛とは当人たちだけが認識しはぐくむべきものだといったところか。
第三者的から眺めると、女子高生との愛の経過は母親が言ってたようにキモイのだが、当人たちの純粋な気持ちからはただ愛だけが存在するのだ。そのためラストで衝撃的で痛快な「愛を否定するな」の出現となる。そしてこれがこの映画のテーマとなる。
対して、結婚を決めた二人からは、プラトニックな愛は消え失せて、性愛だけが残滓と残っている。今話題の濱口竜介作品のように(というか、村上春樹だが)性愛が人生を決定する、という論理も不確かではあるが、まあ認めると、この話も笑いでは済まされない人生上の真実が出てくる。
意外と難しい役柄に清潔感をキープできた瀬戸康史は拾い物の演技だと思う。そして僕はウエディングプランナーの向里佑香の魅力に打ちのめされる。いい女優だね。でも役柄的には下手なセックスフレンドとどうしてずっと続いていたのだろうか、と訝りもする。
城定は前作「アルプススタンド〜」と180度違った切り口で楽しかった。
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