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[コメント] 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022/日)

メカの描写は素晴らしいが、キャラやセリフが弱い。ガンダムの魅力はモビルスーツだけではなく、エキセントリックなキャラにもあると再認識した。

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







原作アニメでは作画崩壊で悪名高いこのエピソード。だからという理由だけではないだろうが、メカの描写にはかなり力が入っており圧倒させられる。ややCG然としているきらいはあるが…。ただ、ザクがあまりに強すぎてジムだけでなくガンキャノンまで一方的にボコボコにされたり、ヒートホークでガンダムのシールドが真っ二つにされたりと、パワーバランスがおかしい点も見受けられた。

反面、キャラ描写やセリフの深みに関してはかなり物足りなさを感じた。ドアンの人物像や、島で暮らしている動機、サザンクロス隊との確執などについては単純に説明不足だし、アムロに至ってはセリフ自体少ない。原作ではドアンに対して「子どもを利用している、洗脳している」だのと嫌味を言ったりもするのだが、今回のリメイクではそういうこともない。ガンダムの、というか富野アニメの魅力は、時に主人公さえ鬱陶しいと思わせるほどの尖ったキャラ描写にあるのだという事を改めて感じた。

セリフが弱い一方、キャラの表情が過度にコメディタッチに誇張されており、違和感を覚えるシーンが多々あった。これはORIGIN以降の安彦氏の悪癖だと思う。

ラストではアムロが「戦争の匂いを消す」と言いつつドアンのザクを海に投棄する。つまり非武装こそが不戦の近道だというメッセージを観客に残す。安彦監督があえてこのエピソードを選んだのも恐らくはこのシーンがあったからこそなのだろう。しかし、ウクライナがロシアに侵略されている現状で、非武装を訴えるのは明らかにタイミングが悪い。こればかりは仕方のないことかも知れないが…。

(評価:★3)

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