主人公である長女の真っ当な感覚があったからこその家族の奇妙さやスリリングな展開をみせた本作だが、最後は疑似家族を長女は受け入れる。 でもこれってまさに死んじゃった父親が望んでた事(家族を守る・仲良くずっと一緒に暮らす)であって、そこまで計算ずくだった可能性もなきにしもあらずだ。死に際にプレゼントの刺繍を掴みながら「オレが間違ってたのかな、、、」って言われたら「ううん、そんな事ないよ！」ってな感情にもなるだろうしね。 生業としての心の安寧、そしてまた子どもの未来を守る会だったか？そんな虐待無くそう！活動をしていた父親。ある意味それを全うした。(魂の救済・身体はあくまで器) そして生まれてきた赤ちゃん、、、

オレからしたらタイトルは「この子は邪悪」って言うより、ダブルミーニング的に「この子は無邪気」かな〜。そのほうが含みがあるようで面白い。

まるで魔術師のような父親のマインドコントロールぶりは当然ツッコミどころではあるものの、ウサギとして仲良く暮らし始めた少年と母のワンカットも奇妙でありながら安堵感もあり、撮れそうで撮れない画だ。

主人公が住む家の昭和な雰囲気も(エクステリア・インテリア共に)良かった。