[コメント] 土を喰らう十二ヵ月(2022/日) - 更新順 (1/1) -
妻と死別した男は正しく年を取れなくなっている。沢田の老いの容貌は声の張りと釣り合わず、大友克洋マンガの老人のように年齢不詳である。時が止まっているから人も物も朽ちることはなく、沢田の山荘と奈良岡朋子の山小屋はセットのように生活感がない。 [review] (disjunctive) | [投票(1)] | |
自生食材を採取し蒸して熱々を喰う。美味い酒があれば尚いい。12ヶ月をかけたそのリアリズムへの拘りは魚肉偏重の俺をも溶き解す。義母や亡妻や彼女との別れは過ぎ去っていき変わらぬ日々が続くだろう。そういった枯淡の境地を沢田は力まず体現してる。 (けにろん) | [投票(1)] |