[コメント] 鬼龍院花子の生涯(1981/日)
梶芽衣子が増村監督、若山主演で東映に持ち込んで日下部五朗に盗まれた企画。あれこれ不足感漂うが仙道敦子が可愛いから全部許される。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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本作は、任侠と労働運動のコラボが主題なのだ。侠客は弱きを助けるものでしょうと山本圭に怒られて仲代が立ち上げる「土佐労働者同盟」。これは東映(もっと云えば伊藤大輔の戦前日活以来)の一大テーマである。だから印象いいのだが半端に薄味に終わって残念である。
花子は不要だし、夏目雅子の「舐めたらあかん」発言も登場したばかりの小沢栄太郎相手ではタメというものがない。クライマックスの白色電球並んで吊るした漁場でのチャンバラの美術もイマイチだろう。
見処は俳優単位、岩下志麻の倦怠と狂った夏木マリ。毎度ながら上手いものだ。仙道の弟の桜井稔君は『泥の河』の少年、加賀まりこの息子ではないか。もっと活躍してほしかった。途中でいなくなり、当然に再登場の前振りだろうと待っていたのだが完全に裏切られた。いい加減な演出で嘆かわしい。
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