個人的にセイルズ監督好きだし、伝承とか神話めいたテーマも好きなので★4つですが作品として冷静に観た場合は★3つかも。やはりラストのファンタジックな部分は逃げとも取られかねないし・・。知らずに見た人は納得しかねるというか突っ込みたくなると思うし・・。ただ映画は脚本オンリーではないと思うので、映像や作品全体のトーンや音楽、雰囲気などのバランスはかなりの出来だと思います。『アラン』という古典的名画があるのですがそっちはドキュメントタッチでアイルランドに暮らす人々や風景を撮っているにも関わらず風景の美しさによる感動は勿論、ジンベイザメが出てくるシーンなど特撮も何もなくても何とも言えぬ怖れと不気味さを表現しており、この作品をそれと較べてしまうと雲泥の差。ただ昨今の派手な作品増えてゆく映画界でこの手の作品を創った信念も評価してやっぱ★4つ。