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[コメント] ケイン号の叛乱(1954/米)

ボギーの演技派振りを眺めるだけで満足なのだが
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







収束が秀逸。弁護士が勝訴パーティに現れ、まるで犯人は二人いた式の謎解きを披瀝し、一同その倫理観にうたれて黙り込む。内部告発の勇気を鼓舞して、実に見事だった。この件、無くっても映画はボギーの転落を見届けるだけで無事終わる訳で、付け足しのように肝心のことを云うこの話法は魅力的、心に残る。

しかしながら、事が米海軍の組織論であるから何やら生臭いものがあり、それはあのダアダアな前艦長が戻ったにもかかわらず部下が一糸乱れぬ士気を示し始めるという、よく判らないラストで早速出鱈目振りが露見したりする。件の艦船、冒頭の説明では相当なボロ船のはずなのに、よくあの嵐を乗り越えたものだとも思う。

(評価:★4)

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