[コメント] 探偵マリコの生涯で一番悲惨な日(2023/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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私は『ミッドナイトスワン』も『岬の兄妹』も『さがす』も観ていないので、どういう特徴の監督なのかは分かりませんが、本作を観る限り「真面目」な人達なのだと感じます。
伊藤沙莉ファンの私ですから悪く言いたくはないんですが、「伊藤沙莉の生涯で一番悲惨な作品」ともっぱらの評判で・・・んー・・・否定はしません。否定できません。B級コメディの体にすらなってない。B級コメディ舐めんな。
そもそも話が重いんですよ。全然コメディじゃない。テイストは『深夜食堂』。たぶん上述したように、おそらく監督たちの根が「真面目」だからだと思うんです。もっと突き抜けてふざけてれば、堂々★1だってあり得たのですが、笑いもシリアスも全部中途半端。
だいたい、「宇宙人」って言い出したらヤバいんですよ。やはり伊藤沙莉の『宇宙人のあいつ』は観てないけどね。ちゃんとしたSFなら「地球外生命体」って言うもんだよ。科学者が宇宙人って雑な言い方すんだよ。だって、『深夜食堂』の客に宇宙人が来てラーメン喰ってたら「何を見せられてるんだろう?」って思うでしょ?これはそういう映画。コメディ要素は「外野」ばかりで、主要人物たちは全員「シリアス」。コメディとシリアスのどっちかでも突き抜けてればなあ・・・。
あ、そうそう。この映画の収穫。私は常々「伊藤沙莉は樹木希林になれる逸材」と言ってるんですが、この映画で科学者役の宇野祥平は、「天本秀樹」という役名から天本英世になれる「異端」感のある逸材なんだと気付きました。だいぶ毛髪量が違うけどね。異端感って何だよ。
(2023.07.02 テアトル新宿にて鑑賞)
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