[コメント] ラムの大通り(1971/仏)
ワンシーン、ワンシーンが美しい思い出のように目の前に甦る。なんて切ない、なんてロマンチック。ああコルニー、なんと純情な、なんと幸福な男。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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出会ったときはサイレントの時代だったのに、ラストはトーキーの時代。たった五年だ。なんて変わったんだ。かつてはなかった、スクリーンから聞こえてくる久方ぶりの彼女の声。なんて生身に近い彼女。あのとき、森を抜けて、浜辺で出会った彼女。何年かの監獄生活のあと、この声を聞き、この歌声を聞き、霧を抜けて再び出会った奇跡。コルニーのほおに光もの。あんたの流した涙は、後ろの観客のものとは違うんだ。愛の歓び。あの映画は、あんたのためだけにある。ビデオやDVDのない時代、何度も何度も通ったのだろう。観るたびに思い出に浸ったのだろう。こっちも涙が出ちまうよ。 なんて甘っちょろい、なんと羨ましい!
それにしてもこの映画ずっと見たい見たいと思い続けて探し続けていたのだけれども、見つからないはずだよ。リノ・バンチュラで禁酒法時代の話っていうから、ギャング映画だとばかり思ってて、その辺ばかり探してたよ。ああ、スクリーンで観たかったなあ、これ。
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