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[コメント] オッペンハイマー(2023/米)

エミリー=ブラントは見せないのにどうしてフローレンス=ピューは…。否、エミリーもそうしろ等と言う心算は無い。☆4.0点。
死ぬまでシネマ

「オッペンハイマーの死の玩具」とスティングは歌った。アインシュタインと比べて虚栄心が強い人物だと思っていた。後半生の悔恨も聞き及んではいたが、こうした人物だとは思わなかった(本当はどうなのだろう)。米国にも社会主義者が居た事は知ってはいた(『死刑台のメロディ』'70/伊=仏)が、彼自身の思想も含め、そんなに近しい立ち位置だった事に驚く。戦争の時代の所為なのだろうが、オッペンハイマーは科学者であり、政治・軍事に深く関わった人間であり、性的にも波乱に満ちた人物だった。

日本人としては、核兵器の誕生とその行使の物語に、必要なだけの「結果の描写」が無い、という気持ちはある。「そういう映画じゃ無いのに♪」と嘯く同胞には失望する。忘却or不勉強と共感力の鈍麻は、次の核戦争を引き寄せる事にもなろう。

(評価:★4)

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