[コメント] 美しきセルジュ(1958/仏)
何故「美しい」のか。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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美しくなどない。
この作品のタイトルは「(本当は)美しきセルジュ」なのだと思う。
そしてこの作品の視点は「憐れみ」であるように思う。
語り部的存在であるフランソワの視点、それは同時に神の視点でもある。
いくら悪行が描かれていても、飽くまでこの作品のセルジュへの視点は暖かい。
彼の醜さは決して本質的なものではない、という視点。
フランソワは彼を救おうとする。それは憐れみの手だ。
「おおセルジュ! お前は本当は美しいのに何故そこまで弱いのだ?」
古いクラシックの曲が似合いそうな映画である。
「美しさ」は不在。我々は過去の「美しきセルジュ」を想像するしかない。
一体どのような人物を思い浮かべるだろうか。
これは我々を試す作品だ。
「美しきひと」とはどのような人なのだろうか?
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