[コメント] 死霊のはらわた(1981/米)
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山荘にあったテープから流れる呪文で復活した死霊に襲われる5人の男女の恐怖を描いた映画。
山荘にあったテープを流すことで封印されていた死霊が蘇り、人間に乗り移って襲うところや死霊の視点によるカメラアングルなど恐怖演出は幽霊映画の雰囲気に近く、死霊に乗り移られた人間の造形などはゾンビ映画っぽいが全体的には幽霊恐怖映画を見ているような印象。
作品自体は低予算ながらも死霊に乗り移られた人間を倒すときの特撮などは丁寧に作られているし、ストーリーも死霊に乗り移られた恋人を殺さなければならない状況になり主人公が恋人に未練を残して思い悩むところなどがしっかりと描かれており見た目よりはかなり優れたシナリオのように思う。ただ主人公のアッシュは恋人のリンダには思い出があるわりには実の妹のシェリルに関しては死霊が乗り移ってしまったことに悲しんだりといった感情がなくほとんど無関心なのは気になったが。
気になった点としては、死霊は最初は人間に乗り移るためにシェリルをおびき寄せて乗り移ろうとしていたのに、中盤でシェリーに乗り移るときは窓越しに正面から突入するのはかなり不自然。初めから窓を突き破って突入できるのなら、なぜ初めに回りくどい方法でシェリルに乗り移ろうとしたのだろうか?。それと死霊に乗り移られたシェリルやシェリーに負傷したリンダやスコティに死霊が乗り移るのもどういう原理で起こるものなのか説明が欲しいところ。映画の感じだとゾンビ映画のように負傷させられた人間も同様に怪物になってしまうという風にも考えられるが、それだと中盤でリンダに腕を負傷させられたアッシュも同様に怪物になってしまうわけだし、仮にシェリルやシェリーに乗り移った死霊の他に別の死霊がいたとしても、死霊がリンダやスコティに乗り移るところを描くべきだった。
役者に関しては何度も血まみれになりながら死霊が乗り移り怪物化した友人たちと戦うアッシュ役のブルース・キャンベルの頑張りが目立った。
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